健康自主管理促進準備状態(看護計画)
目次
健康自主管理促進準備状態(看護計画)
いつもご覧いただきありがとうございます。
今回は「健康自主管理促進準備状態」について考えていきます。
自分で健康管理をする意欲の高い患者さんに対して立案します。
近頃は健康ブームで健康管理に対する一般の方の意識が高くなりましたよね。
一方で、情報が溢れ、正しい情報と誤った情報が入り混じって玉石混交となっています。確かな機関の情報をもとに健康につなげてもらえると良いですよね。
この看護診断は意欲の高い人向けで、意欲の低い人には「非効果的健康自主管理」を立てます。
下の記事も参考にしてみてください。
また、血糖管理については以下の記事も参考にしてみてください。
1.健康管理促進準備状態の適応
・自身の罹患している疾患の、たどる経過を理解している。
・疾患管理のための治療計画について理解している。
・疾患管理のための自己管理の必要性と方法を理解し実践している。
・医師の指示通り(用法用量を守って)に挿入物管理、服薬管理、その他の注意事項の管理ができている。
・予防接種に対する理解があり、必要な接種を受けている(ワクチンにアレルギーのある患者は除く)
2.目標設定
目標は患者さんを主語にして立てます。
・疾患の経過を理解できる。
・自己管理に必要な管理(服薬、運動、食事など)ができる。
・増悪の兆候を理解できる。
看護師を主語にする場合にはつぎのようになるとおもいます。
・患者自身と家族が、疾患を管理するために、治療計画を生活に取り入れるよう支援をする。
・患者と家族が、疾患管理や、発症予防のための生活習慣(食事、運動、服薬など)を身につけられるよう支援する。
・定期的に健康診断を受け、自己健康管理ができるよう支援する。
・受診日に受診をするようにし、自身で疾患の管理ができるように支援する。
3.看護計画
1)観察計画《OP》
※患者が自己管理をしていくために必要な、現疾患の理解、処方内容(食事、運動、内服、処置)の理解、実際に主義が獲得できているかについて確認していきます。
・年齢、身長、体重、BMI、肥満度
・肥満、やせ
・嗜好(過度な飲酒、喫煙、薬物乱用など健康へ影響を及ぼす嗜好)
・血液データ上の異常
・意識レベル
・バイタルサインの推移
・理解力
・認知力の低下(長谷川式20点以下、MMSE21点以下)
・理解力に影響を及ぼす疾患(知的障害、精神疾患、脳血管疾患、神経内科の疾患など)
・現疾患、併存疾患、慢性疾患の病期
・治療計画、治療計画の理解度(本人、家族)
・治療内容(食事療法、運動療法、薬物療法など自己管理の必要なもの)
・治療計画を守ることのメリット・デメリットを理解しているか
・ADL(全介助、一部介助)、後遺症の有無、程度、生活への影響
・症状(呼吸苦、疼痛、発作、痙攣、動悸)
・自宅の療養環境、慢性疾患をコントロールするために必要な良好環境を理解しているか
・自己モニタリング法(血圧、血糖など)
・運動機能レベル(粗大運動・微細運動)、杖歩行、歩行器歩行、車椅子、見守りのみなど
・処方されている安静度(ベッド上、室内のみ、病棟内歩行可能など)
・健康管理の主体(自分自身で管理しているか、家族にしてもらっているか)
・服薬管理、服薬コンプライアンス、拒薬がないか
・内服薬の相互作用への理解(カルシウム拮抗薬とグレープフルーツ、ワルファリンと納豆、抗菌薬と乳製品など)薬剤師から説明を受けているか、また理解しているか
・家族構成、家族の理解
・栄養状態:血液データ、栄養摂取量が適量か、食事形態、嚥下機能
・食習慣の改善の必要性の有無(具体的に何をどのように調整する必要があるが理解しているか)
・社会資源の活用(介護保険の要介護度が適切か、障害認定、生活保護など)
・定期的に健康診断を受けているか
・予防接種歴
・感染予防策が適切に行えているか
・透析の管理:食事管理(リン、カリウム制限、カロリー摂取、水分摂取、暴飲暴食)、ドライウェイト、シャントの管理(スリルの有無、シャント側での血圧測定や荷物を持つのを回避)、透析へ定期的に通う、内服薬管理
・心疾患:食事の調整(水分制限、塩分制限、肥満の回避)、自覚症状の有無(呼吸苦、運動による呼吸苦の程度、Hugh-Jones分類、NYHA分類)服薬管理、浮腫、側副血行路
・胃瘻、腸瘻:経管栄養の際のポジショニング、投与法、消化器症状の有無
・人工肛門管理:ストマ周囲の皮膚トラブル、交換手技、交換頻度、便の正常、腹部症状
・人工膀胱管理:人工膀胱の清潔な管理、尿の性状、臭気、人工膀胱周囲の皮膚トラブル、交換頻度、交換手技
・酸素管理:生活の際は、火気注意を理解しているか、酸素から2m以上離れた場所で火気を使用しているか(本人はダメ)、安静時と活動時の酸素量調整を理解しているか、酸素ボンベの取り扱い方法を理解しているか、酸素ボンベの残量管理ができているか
・狭心症:発作の際には舌下錠を使用する、舌下錠の使用法を理解しているか、外出の際も持っているか
・喘息:日々の吸入を怠らずに行っているか、症状が落ち着いている時にも吸入を継続しているか、自己判断で中断していないか、発作時に使用する吸入薬を理解しているか、発作に備えて外出時にも持っているか
・糖尿病:食事療法を理解しているか、食品交換表を理解しているか、3大合併症を理解しているか、生活習慣改善の必要性を理解しているか、運動療法を理解しているか、血糖降下薬、インスリン、血糖測定、低血糖症状を理解しているか、低血糖症上出現時の糖分摂取を理解しているか、高血糖症状を理解しているか、シックデイの対処法を理解しているか
・アレルギーによるショック(ハチ、食べ物):アナフィラキシーショックの既往が有り、エピペンを所持している場合には、使用法や使用のタイミングを理解しているか
・ストレッサーに対するコーピング(ストレス対処法)ができているか
・ストレッサーに対するコーピングの方法が適切か(飲酒、喫煙、暴飲暴食、薬物乱用など不適切な方法を選択していないか)
・喫煙、アルコール、薬物中毒治療へのやる気、他の疾患を招く生活習慣であることを認識しているか
・現在の疾患、症状、スタミナ、ADLに合わせた活動量を選択しているか(無理をしすぎていないか)
・現在の疾患、症状、スタミナ、ADLに合わせた活動量を求められていないか(職場や家庭内での理解の有無)
2)行動計画《TP》
・看護の原則「安全」「安楽」「自立」を念頭に置いた関わりをする。
・安全な療養生活が送れるように療養環境の整備を行う。
・安全な療養生活が送れるように声かけや介助を行う。
・挿入物の管理をする。ルートが引っ張られないように注意する。
・入院中から、退院後のことを見据えて、生活の中に治療計画を取り入れられるように声かけや援助を行う。
・ドレナージを行っている場合には、廃液の性状や量を観察して記録する。
・ADLが自立するように療養環境をセッティングする(ポータブルトイレ設置、柵の設置、ベッドの位置調整など)
・ADL低下や後遺症により介助が必要な場合は、家族が介護技術を身につけられるように参加してもらいながら一緒に行う。
・食事の際のポジショニングや膳のセッティングを行い、自己摂取を促す。
・栄養量の不十分な場合には、食事量、形態、嚥下機能を評価し、適切な食事形態となるように調整する。
・運動機能障害(麻痺などで食行動に問題がある)場合には、自助具を使用して、食事摂取量が増えるように調整する。
・塩分制限のある患者で、食事にふりかけや梅干、マヨネーズなどを必要以上に使用している場合には、食事制限の理由について説明し、家族に持って帰ってもらうなどの対応をする。
・食事制限のある患者で、多く間食をしてしまう患者には、食事制限の理由について説明し、家族に持って帰ってもらうなどの対応をする。
・食後の内服介助を行う。内服の嚥下を確認する。
・食後のマウスケアを行う。
・ADL低下や、麻痺によって運動量が減少している場合には、ベッド上や座位で行える運動を取り入れる。
・治療計画に悪影響を与えるアレルゲンや特定の因子を回避する。
・十分に睡眠が取れるように環境を整える。
・社会資源の情報が得られるようにメディカルソーシャルワーカーとの橋渡しをする。
3)教育計画《EP》
・疾患管理のために定期的に受診や定期検診を受けるよう説明する。
・感染症対策のために、予防接種の有効性を説明する。
・予防接種での副作用の発現歴がある場合には無理に接種せず、感染予防のための手洗いやマスクの着用を徹底するように説明する。
・慢性疾患で、急性増悪や発作などの緊急事態が出現する恐れのあるものは、どのような症状が出たら、どのように対処するかを具体的に説明する。パンフレットなどのわかりやすく、思い出してもらえるものを作成する。
・食生活、運動習慣、内服薬などの自己管理が必要な場合は、医師の指示に従うように説明する。
・服薬忘れが起こらないように、服薬カレンダーなどを活用することを提案する。
・患者と同居家族に対し、自己管理をするメリットやその経過について説明する。
・食事制限の必要な場合、その理由について説明する。
・食事内容の改善が必要な場合は、患者自身だけでなく、調理する家族にも説明する。(減塩、タンパク制限など)必要時は、栄養士からの説明を受けるように説明する。
・運動療法が必要な場合は、患者と理学療法士とで相談しながら、実現可能な運動習慣を生活に取り入れるための計画を立てる。
・禁煙の必要がある場合には、喫煙による身体への悪影響を説明し、禁煙外来を勧める。
・禁酒できない場合には、過剰な飲酒による身体への悪影響を説明し、自助グループへの参加を勧める。
・ADLや介助量に合わせた支援が受けられるように、メディカルソーシャルワーカーと連携し、介護保険の申請などをしてもらう。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
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