看護計画 領域1 ヘルスプロモーション

NANDA 看護計画 非効果的健康管理→非効果的健康自主管理

領域1 ヘルスプロモーション
安寧状態または機能の正常性の自覚、およびその安寧状態または機能の正常性のコントロールの維持と強化のために用いられる方略
類2 健康と安寧状態を維持するための活動を明らかにし、コントロールし、実行し、コントロールすること

非効果的健康管理 00078 →非効果的健康自主管理 00276


看護診断:非効果的健康管理
定義:病気やその後遺症の治療計画を調整して日々の生活に取り入れるパターンが、特定の健康関連目標を達成するには不十分な状態。
以前は「非効果的自己健康管理」という診断でした。
看護診断:非効果的健康自主管理
定義:慢性疾患を抱えた生活に固有の、症状や治療計画の管理、身体・心理社会・スピリチュアル面への影響の管理、ライフスタイル変化の管理が不十分な状態

この診断は、「非効果的自己健康管理」→→→「非効果的健康管理」→→→「非効果的健康自主管理(2021~)」と変化しています。非効果的健康自主管理では「ハイリスク群」と「関連する状態」の追加がされたことにより、より具体的にイメージしやすくなりました。

健康管理に関連して、似たような看護計画「リスク傾斜健康行動」「非効果的健康維持行動」と「非効果的健康自主管理」があります。
どれも健康管理を扱っていますし、重複する部分もあります。それぞれがどう違うのか比較してみましょう。

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1.「リスク傾斜健康行動」と「非効果的健康維持行動」と「非効果的健康自主管理」の比較

NANDAより部分引用しています。

1)リスク傾斜健康行動

定義:健康状態の改善に向けて、自分のライフスタイル/行動を変容する能力に障害のある状態
診断指標:
・最適なコントロール感をもてない
・健康問題を予防する行動をとれない
・健康状態の変化を過小評価する
・健康状態の変化を受け入れない
関連因子:
・経済的困窮
・不十分な理解力
・ソーシャルサポートの不足
・自己効力感が低い
・医療に対する否定的な態度
・喫煙
・ストレッサー
・物質乱用
診断指標と関連因子を併せてみることでみえてくる対象は……?
①前提として、「健康状態の改善が必要な状態」がある。
・定期健診などで、異常項目が見つかって健康状態の改善(生活習慣の改善)が必要な状態
・新たに発症した疾患が、生活習慣に起因している疾患で、生活習慣の改善が必要な状態
・慢性疾患に罹患しており、生活習慣の改善が治療の一部になっている患者(塩分、水分、カリウム、タンパク制限など)
②理解力不足(これは単に本人の能力不足という場合もあるが、貧困などの教育を十分に受けられなていない場合も含む)、医療への不信、依存性物質の摂取(よくないとわかっていてもやめられない)、ストレス発散に非健康的でない方法をとってしまう、などの問題により、生活習慣を変えられない現状がある。
①②の両方に該当するひとがこの看護診断介入の対象となる。リスクが明らかであるため、リスクの排除が必要だがそれができない。「少しぐらい大丈夫(今後の予測ができない、理解力の不足)」「良くないとわかっていてもやめられない(依存)」という人が対象となる。

→健康問題を起こしている「リスク」がはっきりしているもの。よくない習慣や考え方とわかっていてもやめられないか、楽観ししている状態と言える。


2)非効果的健康維持→非効果的健康維持行動

非効果的健康管理定義:健康を維持するための支援を、識別したり、管理したり、探し出したりできない状態
非効果的健康維持行動定義:健康行動の基礎となる、健康の知識・健康に対する姿勢・健康習慣の管理が、ウェルビーイングの維持や向上、あるいは病期やケガの予防には不十分な状態

診断指標:
・健康問題を予防する行動が取れない
・行動計画へのコミットメントの不足 
 ※コミットメントは「責任を持って行動する」という意味
・ヘルスリテラシーの不足
 ※ヘルスリテラシーとは「健康情報を入手し、理解し、評価し、活用するための知識、意欲、能力」のこと。ヘルスリテラシーを充実させて「生涯を通じて生活の質を維持・向上させる」ことを目標とする
・基本的な健康習慣についての知識不足
・健康探求行動の欠如を示すパターン
関連因子:
・認知機能障害
・悲嘆複雑化、不適応悲嘆
・競合するライフスタイルの選好
・文化的信念と健康習慣との対立
・意思決定の経験が少ない
・無効なコミュニケーションスキル、自己効力感が低い、抑うつ
・無効なコーピング方法、無効な家族コーピング
・資源(資金、社会、知識)の不足   など

1)診断指標と関連因子を併せてみることでみえてくる対象は……?
・まず、健康維持行動が必要な状態である。
その上で、以下のような健康維持行動を阻害する要因が加わって、結果的に健康維持行動が効果的に行われていない状態となっている。
①認知力障害、発達課題が未完成などの考える能力に問題がある。自身の健康問題を認識することができない。
②資源の不足により、知識を得るための環境が十分でない。自身の健康問題を認識することができない。
精神疾患(適応障害や抑うつ)などで、コミュニケーションスキルに問題が有り、情報の収集ができない。自身の健康問題を認識することができない
④ヘルスリテラシーが低い。健康に関する関心がない。
改善策の情報収集をせずに、自己流の方法で健康問題を解決しようとする。(民間療法、所属する宗教の考え方など、エビデンスのはっきりしないものを信じて実践している)
⑥摂食障害など、なりたい自分になるために、十分な栄養を取らない。本当はほどほどに栄養を摂取したほうが良いことは分かっているが、やせに対する願望が強い。健康よりも自己表現に重きをおいている。
①~⑥といった健康に関する意識が低い、健康問題を正しく認識できない、自身の願望、誤った健康維持行動などにより、効果的に健康維持のための行動が出来ていない状態が対象となる。

→よくない思い込みや間違った情報などにより、病気の前段階にいる人、病気の予備軍と言える人。(すでに兆候が見えている)


3)非効果的健康管理→非効果的健康自主管理

非効果的健康管理定義:病気やその後遺症の治療計画を調整して日々の生活に取り入れるパターンが、特定の健康関連目標を達成するには不十分な状態

非効果的健康自主管理:慢性疾患を抱えた生活に固有の、症状や治療計画の管理、身体・心理社会・スピリチュアル面への影響の管理、ライフスタイル変化の管理が不十分な状態
診断指標:
・疾患の症状や徴候の悪化
・治療計画を毎日の生活に組み込めない
・危険因子を減らす行動がとれない
・健康目標の達成に向けて、日常生活における選択が無効
・生活の質(QOL)への不満
・医療従事者との予約日に受診しない   など
関連因子:
・認知機能障害
・病気を受容しない、治療計画に否定的な気持ち
・ヘルスリテラシーの不足
・治療計画についての知識不足
・文化的信念と健康習慣との対立
・抑うつ状態
・行動計画へのコミットメントの不足
・行動計画の実行力に限界がある
・ソーシャルサポートの不足
・複雑な医療制度の利用が困難

診断指標と関連因子から見えてくる対象は・・・・・・?
まず、既に病気に罹患しており、退院後も治療のための自己管理が必要な状態であることが前提である。
その上で、以下の点で健康を自主管理するために必要な能力や情報が不足している。

①そもそも病気を受け入れられていない。病気という認識が低い
②理解力が低下している、理解できる年齢でない
③治療計画を正確に理解していない。自身にも改善が必要と理解していない。自分自身で何をどこまでやればいいかわからない。治療計画が複雑で実践できない。
④あきらめ、抑うつなど疾患と向き合える状態でない
⑤やる気があっても実行力に限界がありできない。サポートしてくれる人がいない。
⑥医療制度の手続きが難しくて分からない。面倒で手続きをしていない。
⑦エビデンスの曖昧な情報を信じている。民間療法、宗教など

→自主的な健康管理が必要な状態であるが、①~⑦などの理由で、関心がない・できない・わからない・やり方が違っている方が対象となる。

慢性疾患の自主管理が必要な方で、関心がある、管理に対する意欲がある場合には「健康自主管理促進準備状態」を立案してみてください。

 

4)3つの看護診断の比較

リスク傾斜健康行動

①前提として、「健康状態の改善が必要な状態」がある。リスクが明らかであるため、リスクの排除が必要だがそれができない。
・定期健診などで、異常項目が見つかって健康状態の改善(生活習慣の改善)が必要な状態
・新たに発症した疾患が、生活習慣に起因している疾患で、生活習慣の改善が必要な状態
・慢性疾患に罹患しており、生活習慣の改善が治療の一部になっている患者(塩分、水分、カリウム、タンパク制限など)
②①とともに理解力不足(これは単に本人の能力不足という場合もあるが、貧困などの教育を十分に受けられなていない場合も含む)、医療への不信、依存性物質の摂取(よくないとわかっていてもやめられない)、ストレス発散に非健康的でない方法をとってしまう、などの問題により、生活習慣を変えられない現状がある。
①②の両方に該当するひとがこの看護診断介入の対象となる。リスクが明らかであるため、リスクの排除が必要だがそれができない。「少しぐらい大丈夫(今後の予測ができない、理解力の不足)」「良くないとわかっていてもやめられない(依存)」という人が対象となる。

→健康問題を起こしている「リスク」がはっきりしているもの。よくない習慣や考え方とわかっていてもやめられないか、楽観ししている状態と言える。

 

非効果的健康維持行動

・まず、健康維持行動が必要な状態である。まだ慢性疾患にまでは発展していない。生活習慣を改善する段階。
その上で、以下のような健康維持行動を阻害する要因が加わって、結果的に健康維持行動が効果的に行われていない状態となっている。
①認知力障害、発達課題が未完成などの考える能力に問題がある。自身の健康問題を認識することができない。
②資源の不足により、知識を得るための環境が十分でない。自身の健康問題を認識することができない。
精神疾患(適応障害や抑うつ)などで、コミュニケーションスキルに問題が有り、情報の収集ができない。自身の健康問題を認識することができない
④ヘルスリテラシーが低い。健康に関する関心がない。
改善策の情報収集をせずに、自己流の方法で健康問題を解決しようとする。(民間療法、所属する宗教の考え方など、エビデンスのはっきりしないものを信じて実践している)
⑥摂食障害など、なりたい自分になるために、十分な栄養を取らない。本当はほどほどに栄養を摂取したほうが良いことは分かっているが、やせに対する願望が強い。健康よりも自己表現に重きをおいている。
①~⑥といった健康に関する意識が低い、健康問題を正しく認識できない、自身の願望、誤った健康維持行動などにより、効果的に健康維持のための行動が出来ていない状態が対象となる。

→よくない思い込みや間違った情報などにより、病気の前段階にいる人、病気の予備軍と言える人。(すでに兆候が見えている)

非効果的健康自主管理

まず、既に病気に罹患しており、退院後も治療のための自己管理が必要な状態であることが前提である。
その上で、以下の点で健康を自主管理するために必要な能力や情報が不足している。

①そもそも病気を受け入れられていない。病気という認識が低い
②理解力が低下している、理解できる年齢でない
③治療計画を正確に理解していない。自身にも改善が必要と理解していない。自分自身で何をどこまでやればいいかわからない。治療計画が複雑で実践できない。
④あきらめ、抑うつなど疾患と向き合える状態でない
⑤やる気があっても実行力に限界がありできない。サポートしてくれる人がいない。
⑥医療制度の手続きが難しくて分からない。面倒で手続きをしていない。
⑦エビデンスの曖昧な情報を信じている。民間療法、宗教など


→自主的な健康管理が必要な状態であるが、①~⑦などの理由で、関心がない・できない・わからない・やり方が違っている方が対象となる。

2.非効果的健康自主管理の対象

・疾患により治療計画を生活に取り入れる必要がある患者
・透析、CVポート、胃瘻、腸瘻、人工膀胱、人工肛門、酸素吸入などの特有の処置や管理が必要な患者
・心不全、腎不全、呼吸不全、糖尿病など生活習慣の変更が治療の一環となる疾患を抱える患者
・狭心症、喘息、アレルギー、低血糖など、発作や緊急時に自己か家族が自己対処することが必要な疾患を抱える患者
・生活への治療計画取り入れに際して、大きく生活が変更する患者
・生活への治療計画取り入れに際して、家族からの協力が必要な患者
・生活への治療計画取り入れに際して、家族の生活にも影響を与える患者
・生活への治療計画取り入れに際して、社会資源の申請が必要となる患者
・生活への治療計画取り入れに際して、複雑な病態理解や管理への理解が必要となる患者
・依存(アルコール、薬物、喫煙)

 

3.目標設定

1)リンケージによる目標設定(NOCの後半に掲載されています)

※リンケージはNANDA(診断)とNOC(成果)を繋ぐ役割があります。
・自己管理:急性疾患(3100)
(定義:可逆的な疾患とその治療を管理し、合併症を予防するための個人の行動)
・自己管理:慢性疾患(3102)
(定義:慢性疾患とその治療を管理し、疾患の進行および合併症を予防するための個人の行動)
・症状の自己コントロール(1608)
(定義:自覚した身体的および情緒的機能の病的な変化を最小にするための個人の行動)
・コンプライアンス行動(1601)
(定義:特定の健康問題について医療従事者からの勧めに従う個人の行動)
・社会的支援(1504)
(定義:他者からの確かな援助)

2)目標

目標は、患者さんを「主語」にします。
「看護者が○○できる」ではなく、
「患者さんが○○できるようになる」といった具合です。

・疾患の管理に必要なことを述べることができる。

・疾患の管理に必要な行動をとることができる。

※看護師の目標としては以下のようなものが挙げられると思います。

・患者が疾患を管理するために、治療計画を生活に取り入れる支援をする。
・患者が疾患管理や、発症予防のための生活習慣(食事、運動、服薬など)が改善できるよう具体的に計画を立てて支援する。
・疾患を自己管理するための知識や技術の習得を支援する。
・在宅での療養生活に必要な資源の活用を
支援する
・在宅での療養生活に必要な家族へのケアや管理上の支援をする

・受診日に受診をするようにし、自身で疾患の管理ができるように支援する。

   

4.看護計画


1)観察計画《OP》

・年齢、身長、体重、BMI、肥満度
・肥満、やせ
・嗜好(過度な飲酒、喫煙、薬物乱用など健康へ影響を及ぼす嗜好)
・血液データ上の異常
・意識レベル
・バイタルサインの推移
・認知力の低下(長谷川式20点以下、MMSE21点以下)
・理解力に影響を及ぼす疾患(知的障害、精神疾患、脳血管疾患、神経内科の疾患など)
・情報収集に必要なコミュニケーションに影響を及ぼしている状態(適応障害、発語障害など)
・現疾患、併存疾患、慢性疾患の病期
・慢性疾患の増悪の原因(自己管理や生活習慣に起因しているか)
・治療計画、治療計画の理解度(本人、家族)
・治療内容(食事療法、運動療法、薬物療法など自己管理の必要なもの)
・治療計画を守ることのメリット・デメリットを理解しているか
・後遺症の有無、程度、生活への影響
・症状(呼吸苦、疼痛、発作、痙攣、動悸)
・慢性疾患をコントロールするために必要な良好環境をりかいしているか
・自己モニタリング法(血圧、血糖など)
・運動機能レベル(粗大運動・微細運動)
・健康管理の主体(自分自身で管理しているか、家族にしてもらっているか)
・服薬管理、服薬コンプライアンス、拒薬がないか
・家族構成、家族の理解
・栄養状態:血液データ、栄養摂取量が適量か、食事形態、嚥下機能
・運動量、運動機能、麻痺、神経筋疾患
・社会資源の活用(介護保険の要介護度が適切か、障害認定、生活保護など)
・定期的に健康診断を受けているか
・予防接種歴
・感染予防策が適切に行えているか
・透析の管理:食事管理(リン、カリウム制限、カロリー摂取、水分摂取、暴飲暴食)、ドライウェイト、シャントの管理(スリルの有無、シャント側での血圧測定や荷物を持つのを回避)、透析へ定期的に通う、内服薬管理
・心疾患:食事の調整(水分制限、塩分制限、肥満の回避)、自覚症状の有無(呼吸苦、運動による呼吸苦の程度、Hugh-Jones分類、NYHA分類)服薬管理、浮腫、側副血行路
・胃瘻、腸瘻:経管栄養の際のポジショニング、投与法、消化器症状の有無
・人工肛門管理:ストマ周囲の皮膚トラブル、交換手技、交換頻度、便の正常、腹部症状
・人工膀胱管理:人工膀胱の清潔な管理、尿の性状、臭気、人工膀胱周囲の皮膚トラブル、交換頻度、交換手技
・酸素管理:生活の際は、火気注意を理解しているか、酸素から2m以上離れた場所で火気を使用しているか(本人はダメ)、安静時と活動時の酸素量調整を理解しているか、酸素ボンベの取り扱い方法を理解しているか、酸素ボンベの残量管理ができているか
・狭心症:発作の際には舌下錠を使用する、舌下錠の使用法を理解しているか、外出の際も持っているか
・喘息:日々の吸入を怠らずに行っているか、症状が落ち着いている時にも吸入を継続しているか、自己判断で中断していないか、発作時に使用する吸入薬を理解しているか、発作に備えて外出時にも持っているか
・糖尿病:食事療法を理解しているか、食品交換表を理解しているか、3大合併症を理解しているか、生活習慣改善の必要性を理解しているか、運動療法を理解しているか、血糖降下薬、インスリン、血糖測定、低血糖症状を理解しているか、低血糖症上出現時の糖分摂取を理解しているか、高血糖症状を理解しているか、シックデイの対処法を理解しているか
・アレルギーによるショック(ハチ、食べ物):アナフィラキシーショックの既往が有り、エピペンを所持している場合には、使用法や使用のタイミングを理解しているか
・ストレッサーに対するコーピング(ストレス対処法)ができているか
・ストレッサーに対するコーピングの方法が適切か(飲酒、喫煙、暴飲暴食、薬物乱用など不適切な方法を選択していないか)
・喫煙、アルコール、薬物中毒治療へのやる気、他の疾患を招く生活習慣であることを認識しているか
・現在の疾患、症状、スタミナ、ADLに合わせた活動量を選択しているか(無理をしすぎていないか)
・現在の疾患、症状、スタミナ、ADLに合わせた活動量を求められていないか(職場や家庭内での理解の有無)

2)行動計画《TP》

・看護の原則「安全」「安楽」「自立」を念頭に置いた関わりをする。
・安全な療養生活が送れるように療養環境の整備を行う。
・安全な療養生活が送れるように声かけや介助を行う。
・挿入物の管理をする。ルートが引っ張られないように注意する。
・入院中から、退院後のことを見据えて、生活の中に治療計画を取り入れられるように声かけや援助を行う。
・ドレナージを行っている場合には、廃液の性状や量を観察して記録する。
・ADLが自立するように療養環境をセッティングする(ポータブルトイレ設置、柵の設置、ベッドの位置調整など)
・ADL低下や後遺症により介助が必要な場合は、家族が介護技術を身につけられるように参加してもらいながら一緒に行う。
・食事の際のポジショニングや膳のセッティングを行い、自己摂取を促す。
・栄養量の不十分な場合には、食事量、形態、嚥下機能を評価し、適切な食事形態となるように調整する。
・運動機能障害(麻痺などで食行動に問題がある)場合には、自助具を使用して、食事摂取量が増えるように調整する。
・塩分制限のある患者で、食事にふりかけや梅干、マヨネーズなどを必要以上に使用している場合には、食事制限の理由について説明し、家族に持って帰ってもらうなどの対応をする。
・食事制限のある患者で、多く間食をしてしまう患者には、食事制限の理由について説明し、家族に持って帰ってもらうなどの対応をする。
・食後の内服介助を行う。内服の嚥下を確認する。
・食後のマウスケアを行う。
・ADL低下や、麻痺によって運動量が減少している場合には、ベッド上や座位で行える運動を取り入れる。
・治療計画に悪影響を与えるアレルゲンや特定の因子を回避する。
・十分に睡眠が取れるように環境を整える。
・社会資源の情報が得られるようにメディカルソーシャルワーカーとの橋渡しをする。

・透析の管理:食事管理(リン、カリウム制限、カロリー摂取、水分摂取、暴飲暴食)、ドライウェイト、シャントの管理(スリルの有無、シャント側での血圧測定や荷物を持つのを回避)、透析へ定期的に通う、内服薬管理を行う。
・心疾患:食事の調整(水分制限、塩分制限、肥満の回避)、自覚症状の有無(呼吸苦、運動による呼吸苦の程度、Hugh-Jones分類、NYHA分類)服薬管理、浮腫、側副血行路、モニターの値を観察し、変化を記録する。
・胃瘻、腸瘻:経管栄養の際のポジショニング、投与法、消化器症状の有無(あった場合は症状の内容を確認し医師へ報告。)
・人工肛門管理:ストマ周囲の皮膚トラブル、交換手技、交換頻度、便の正常、腹部症状を確認しながら、ストマの交換を実施する。手技が獲得できるように患者へ説明しながら行う。
・人工膀胱管理:人工膀胱の清潔な管理、尿の性状、臭気、人工膀胱周囲の皮膚トラブル、交換頻度、を確認しながら、ストマの交換を実施する。手技が獲得できるように患者へ説明しながら行う。
・酸素管理:酸素管理における注意点を繰り返し説明しながら、自己管理ができるように支援する。
・狭心症:発作の際には心電図モニターを装着し、医師へ報告。指示に従って、舌下錠や舌下スプレーを使用する。
・喘息:日々の吸入の介助を行う。正しく吸入できているかをしっかり確認する(息こらえ)。
・糖尿病:血糖測定、インスリン投与を行う。自己管理ができるように、手技を繰り返し説明しながら行う。
・食べ物や薬剤によるアレルギーがある場合には、情報を共有し、患者にアレルゲンが投与されないように手配する。
・ストレッサー緩和のための支援をする。
・禁酒等による禁断症状が出ていないか、出ている場合には安全を確保し、複数人で対応する。

3)教育計画《EP》

・疾患管理のために定期的に受診や定期検診を受けるよう説明する。
・感染症対策のために、予防接種の有効性を説明する。
・予防接種での副作用の発現歴がある場合には無理に接種せず、感染予防のための手洗いやマスクの着用を徹底するように説明する。
・慢性疾患で、急性増悪や発作などの緊急な事態が出現する恐れのあるものは、どのような症状が出たら、どのように対処するかを具体的に説明する。パンフレットなどのわかりやすく、思い出してもらえるものを作成する。
・食生活、運動習慣、内服薬などの自己管理が必要な場合は、医師の指示に従うように説明する。
・患者と同居家族に対し、自己管理をしないことで起こりうる経過(悪化、発症)について説明する。
・患者と同居家族に対し、自己管理をするメリットやその経過について説明する。
・食事制限の必要な場合、その理由について説明する。
・食事内容の改善が必要な場合は、患者自身だけでなく、調理する家族にも説明する。(減塩、タンパク制限など)必要時は、栄養士からの説明を受けるように説明する。
・運動療法が必要な場合は、患者と理学療法士とで相談しながら、実現可能な運動習慣を生活に取り入れるための計画を立てる。
・禁煙できない場合には、喫煙による身体への悪影響を説明し、禁煙外来を勧める。
・禁酒できない場合には、過剰な飲酒による身体への悪影響を説明し、自助グループへの参加を勧める。
・ADLや介助量に合わせた支援が受けられるように、メディカルソーシャルワーカーと連携し、介護保険の申請などをしてもらう。
・患者とともに、一日の生活パターンを書き出し、健康問題へつながる問題点を抽出する。
・患者とともに、仕事、家族構成、育児、家事など、患者に必要な仕事量を抽出する。
・患者とともに、食生活の内容を書き出し、問題点を抽出する。
・患者とともに、継続できる生活パターンを考える。
・(良くない生活習慣を選択してしまう要因となる)ストレッサーとなっているものを抽出してもらう。
・どのようにすればストレスの除去・緩和ができるか考えてもらう。
・排除できないストレッサーならば、他の方法でストレス発散できないか考えてもらう。

・透析の管理:食事管理(リン、カリウム制限、カロリー摂取、水分摂取、暴飲暴食)、ドライウェイト、シャントの管理(スリルの有無、シャント側での血圧測定や荷物を持つのを回避)、透析へ定期的に通う、内服薬管理など、必要な知識や技術をパンフレットを用いて説明する。
・心疾患:食事の調整(水分制限、塩分制限、肥満の回避)、自覚症状の有無(呼吸苦、運動による呼吸苦の程度、Hugh-Jones分類、NYHA分類)服薬管理など、在宅での自己が注意すべき点をパンフレットを用いて説明する。
・胃瘻、腸瘻:経管栄養の際のポジショニング、投与法、消化器症状の有無など、投与時の注意点や方法をパンフレットを用いて説明する。
・人工肛門管理:ストマ周囲の皮膚トラブル、交換手技、交換頻度、便の正常、腹部症状など、管理に必要な知識をパンフレットを用いて説明する。
・人工膀胱管理:人工膀胱の清潔な管理、尿の性状、臭気、人工膀胱周囲の皮膚トラブル、交換頻度、0ストマの交換方法など、管理に必要な知識をパンフレットを用いて説明する。
・酸素管理:酸素管理における注意点をパンフレットを用いて説明する。
・狭心症:発作の際には舌下錠や舌下スプレーを使用するなど、管理上の説明を行う。また、発作の起こりやすい状況も説明する。
・喘息:日々の吸入や発作時の対応など、自己管理に必要な方法をパンフレットを用いて説明する。
・糖尿病:血糖測定、インスリン投与、シックデイ、高血糖、低血糖、合併症の管理など、自己管理に必要な方法をパンフレットを用いて説明する。
・食べ物や薬剤によるアレルギーがある場合には、エピペンの使用法を説明する。

参照文献
T.ヘザー・ハードマン 上鶴重美. (2016). NANDA-I 看護診断 定義と分類 2015-2017. 医学書院.

T.ヘザー・ハードマン、上鶴重美、カミラ・タカオ・ロペス. (2021年7月1日). NANDA-I看護診断ー定義と分類 2021-2023 原書第12版. 株式会社 医学書院.
岡庭豊. (2012). 看護師・看護学生のためのレビューブック. 株式会社 メディックメデイア.
岡庭豊. (2019.3). イヤーノート2020. 株式会社メディックメディア.
黒田裕子(訳). (2015). 看護成果分類(NOC)原著第5版 成果測定のための指標・測定尺度. エルゼビア・ジャパン株式会社.
山口徹 北原光夫 福井次矢. (2012). 今日の治療指針.
山内豊明. (日付不明). フィジカルアセスメントガイドブック. 医学書院.
大橋優美子 吉野肇一 相川直樹 菅原スミ. (2008). 看護学学習辞典(第3版). 株式会社 学習研究社(学研).

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